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犬も歩けば穴に落ちる
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書けば軽くなるかと思ったが、ぜんぜん軽くならない。むしろ、かつて吐き出した自分の言葉たちが、気がつけば粘り気を帯びて、ねたねたと体に絡む。涙におぼれる、ならまだいい。涙はさらさらしているし、冷たいから気持ちがいい。わたしの言葉は粘る、粘る、粘る。甘くない水飴のようだ。吐き出すほどに身動きが取れなくなる。足をとられてひれ伏してしまいそう。
我ながら、つまらないものにかかずらった思う。そんなもの、脱ぎ捨てて、投げ捨てて、さっさかと駆け去ってゆけばいいのだ。そうしたところで、だれも責めはしないだろう。さっさか。さっさか。つまらない。つまらないことだ。つまらないことばかりだ。つまらないことばかりに、わたしはかかずらう。
深夜にテレビを見ていたら、画面が消えてカラーパターンのテストに切り替わった。びーーーーーーーという、どこまでもつづく均一な音を聞いていると、どこまでもつづく砂漠のうえの地平線を思う。どこまでつづくのか。これはどこまでつづくのか。喉の奥の声門をほそくほそく締め上げて、こうもりの声で叫んだ。夜は変わらず、寂としていた。
2009.12.03 | Comments(0) | Trackback() | 未選択
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