ニコニコで見たとかいうとバカにされるんだが、あえていおう!ニコニコはネ申であると!
『Bad boy Bubby』 (ロルフ・ドゥ・ヒーア)
オーストラリアのカルト映画。ベネチア国際映画祭で審査員特別賞をとってます。
35年間外は毒ガスで満ちているといわれ家から出してもらえず、母親と二人だけの世界で生きていた男。だが、そこにずっと家出していた父親が帰ってきた。口汚く彼を罵り、母親を取り上げる父親のせいで、彼の世界はこわれてしまう。幼児程度の知能しかない彼は両親をサランラップで巻いて殺し、外の世界に出て行く。
はじめの30分ぐらいでこら駄作だ見るのやめようと思ったけど、あにはからんは名作でした。女に拾われまくったり、留置所に入れられてアーってなったり、バンドのボーカルになってみたりとものすごく展開が断片的にかさなっていくから、見てる時点じゃ作為かどうかもわからなかったんでそこをしんどく思ったのね。たぶん。ものすっごく先の読めない映画でした。
ラストで主人公はやさしい女性とセックスして子供が生まれて、家の庭で奥さんと子どもとで遊んでいるところが俯瞰で映されてそこにエンドロールが流れる。やわらかな色調とBGMの圧倒的なハッピーエンド。
主人公は母親とセークスしてるし両親殺してるし、そのこと黙ったままだし、問題はなんにも清算されていないままハッピーエンドがきてしまう。女の趣味だって母親を思い出させる巨乳好きだし彼のなかではなんもリセットされてないのよ。
これは反キリスト映画なんですね。近親相姦、殺人、窃盗、無神論者、歪なキリスト至上主義の家庭とたしかにキーワードはいくつもだされている。けど、いっちゃん強烈なパンチは『罪人』が、『懺悔』も『贖罪』しないままに、幸福になるってところだと思います。
ものすごい人間賛歌ですね。間違ったらそこに立ち戻ってやり直すってのも大事かもしらんが、ぜんぶ踏み越えて幸せになったっていいじゃない!という。あー名作でしたわ。
『マイノリティー・レポート』(スティーヴン・スピルバーグ)
いわずとしれたトム・クルーズ主演のSF娯楽超大作。
2054年。完璧な殺人予知システムのおかげで事前に加害者を逮捕するシステムが確立されていた。だがある時、犯罪予防局の犯罪取締チームチーフの名前が計画殺人犯としてあげられた。彼は未来を変えられるのか!
これはまぁ、人間の人間たるゆえんである自己選択の自由を、どこまで公共の利益のために制限できるのかっていうソレハソレハ深遠なテーマを扱っているのでしょうが、スペクタクルすぎてそっちに思いをはぜる余裕なんてなかったさー。結局、人間は自分で未来を選べるんだ!っていう完全無欠のハリウットハッピーエンドだったしね。自由マンセー。悩む余地なんてあらしない!
スピルバーグ的なシュールな小ネタと、金かけまくったであろう近未来の風景(?)がすてきでした。かっこよさのためにあえてローテクになってるとことか、もう少年の夢むきだしだね!
あと、丸坊主のサマンサ・モートンがうつくしすぎてやばかったのと、どうしてもトム・クルーズの身長が気になって仕方がなかった、ぐらいしか覚えてwwwないwwww ライバル役のコリン・ファレルの方がよかったなー。
あたさどーしてもトムが邪気眼というか、狂信者っぽく見えんのよね。なーぜーだー。
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2008.07.21
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