初夢
なぜかレイ・チャールズとスティーヴィー・ワンダーといっしょにピアノの連弾をすることになっていた。「無理です。できません」と言って、必死に断ろうとするのに、みんな許してくれない。
きびしい警備をかいくぐって、商店街の自転車を蹴倒して逃げるところで目が覚めた。
あとから思うに、あのお二方ならばわたしがどんなバカなことをしても、難なく笑ってフォローしてくれたはずだ。あの時わたしは、なにがそんなに怖かったんだろう。
初詣
奈良県は明日香村に行ってきた。
石舞台古墳にはいったら誰もいなかったから、石組みの玄室の中で死者のように横たわってみた。足元の傾斜のせいか、天井がおおきくまわり落ち込んでくるような頭痛がして、すぐに起き直った。
生きているもんが死んだものの真似なんて、軽々とするものではないなと思った。
初売
大型ショッピングモールのなかをふらふらする。エスカレーターでわたしの前に、小児麻痺らしい少年と、その少年の乗った車椅子を押している父親が来た。
父親はひどく厳しげな表情をしていて、背中からはびりびりとあたりを威嚇するような空気がでている。
腹に子を抱いた、孕み女と同じ顔だった。子どもを全身でつつみこみ、守ろうとする母親の顔だ。
男親でもこんな顔をすることができるのかと思った。わたしはそのことをずっと知らなかった。
お父さんというのを久しぶりに見た。いい日だった。
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2010.01.03
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